相手の機嫌が気になる。
困っていると放っておけない。
本当は嫌なのに、頼まれると断れない。
相手が落ち込んでいると、自分まで何とかしなければならない気がする。
しんどい。
離れたい。
もう振り回されたくない。
そう思っているのに、
距離を取ろうとすると不安になる。
連絡が来ないと気になる。
「大丈夫かな」と確認したくなる。
結局また世話をしたり、我慢したり、元の関係に戻ってしまう。
そんな状態を調べて、
「これって共依存なのかもしれない」
と思ったことがあるかもしれません。
共依存について調べると、
「距離を取りましょう」
「相手の問題を背負わないようにしましょう」
「自分の人生を生きましょう」
と書かれていることがあります。
それで整理できることもあります。
ただ、
分かっているのに離れられないなら、
「どうやって関係を切る?」
の前に、
なぜ、その関係の中で今の行動が必要になっているのか。
そこを見てみてもいいかもしれません。
「相手を助けている」と「助けなければならない」は同じ?
たとえば、
相手から、
「今日すごくしんどい」
と連絡が来た。
あなたは話を聞いた。
ここで起きたことは、
相手から連絡が来て、話を聞いた。
です。
でも、そのあと、
「私が何とかしないと」
「放っておいたらかわいそう」
「断ったら見捨てることになる」
「私しか助けられない」
と続くことがあります。
すると、
「話を聞く」という行動と、
「私が助けなければならない」
が一つのことのように感じられます。
でも、
分けて見ると、
相手が困っていることと、
自分がその問題を引き受けなければならないことは、
同じではありません。
分かっているのに、なぜ断れない?
頭では、
「これは相手の問題」
「私が全部背負わなくていい」
と分かっている。
それでも断れない。
その場合、
「意志が弱いから」
とは限りません。
たとえば、
断ったら、
相手が傷つく。
怒る。
嫌われる。
関係が終わる。
自分が冷たい人になる。
そんなことが起きると予測しているなら、
本人にとっては、
断らない方が安全です。
つまり、
「断れない」という行動だけを見るのではなく、
断った先に何が起きると思っているのか
を見る必要があります。
頼まれると断れなくなる場合は、頼まれると断れないのはなぜ?「断っていい」と分かっていても断れない理由でも詳しく扱っています。
相手の機嫌を確認する必要が生まれる
関係が悪くなることが危険なら、
相手の状態を確認する必要が出てきます。
今日は機嫌がいいか。
怒っていないか。
自分に不満がないか。
返信が遅くないか。
声のトーンが変わっていないか。
少し距離を置かれていないか。
すると、
相手の小さな変化が、
自分にとって大きな情報になります。
相手が不機嫌そうなら、
自分が何かしたのかもしれない。
機嫌を直さなければ。
話を聞かなければ。
謝らなければ。
そんな行動が必要になります。
相手の顔色を細かく確認してしまう場合は、人の顔色をうかがうのをやめたいのにやめられない理由も近いテーマです。
距離を取ろうとすると、今度は不安になる
しんどくなって、
「もう距離を取ろう」
と思う。
連絡を減らす。
会う回数を減らす。
少し自分の時間を持つ。
でも、
離れると、
「大丈夫かな」
「怒ってないかな」
「私がいなくて困ってないかな」
と気になる。
そしてまた連絡する。
ここだけを見ると、
「結局離れられない」
となります。
でも、
もう少し細かく見ると、
距離を取ったあとに、
何か悪いことが起きると予測している
可能性があります。
相手が壊れる。
見捨てたことになる。
自分が悪い人になる。
関係がなくなる。
一人になる。
そう感じているなら、
また関わることには、
ちゃんと役割があります。
「離れられない自分」を責めると、さらに苦しくなる
共依存という言葉を知ると、
今度は、
自分の行動を採点し始めることがあります。
また相手の世話をした。
「共依存から抜け出せてない」
連絡が気になった。
「まだ依存している」
断れなかった。
「自立できてない」
距離を取れなかった。
「私は弱い」
すると、
共依存という説明が、
自分を理解するための言葉ではなく、
「今の私はちゃんとできているか」を測る基準
になることがあります。
そして、
離れられない自分を責める。
もっと自立しなきゃ。
もっと距離を取らなきゃ。
と、新しい努力が始まります。
「共依存から抜ける」より先に見られること
たとえば、
相手から連絡が来た。
助けを求められた。
断ろうとした。
胸がざわついた。
「断ったら見捨てることになる」と思った。
「嫌われるかもしれない」と予測した。
怖くなった。
結局引き受けた。
あとで疲れた。
「また共依存してる」と自分を責めた。
こうして分けると、
最初から
「共依存だから断れない」
という一つのものが動いているわけではありません。
いくつかの処理が続いています。
ここで見るのは、
「もっと自立しよう」
ではありません。
何が起きた?
そこにどんな意味がついた?
何が起きると思った?
身体や感情はどう反応した?
そのあと何をする必要が出た?
という流れです。
見捨てられることへの怖さが関係している場合もある
相手との距離が変わると、
強い不安が出る場合があります。
少し返信が遅い。
会う回数が減った。
いつもより冷たく見えた。
それだけで、
「嫌われた」
「捨てられる」
「関係が終わる」
と感じる。
そうなると、
関係を保つために、
確認する。
合わせる。
我慢する。
世話をする。
という行動が必要になります。
相手の反応を確認せずにいられない感覚が強い場合は、見捨てられ不安がしんどい|相手の反応を確認せずにいられないのはなぜ?も参考になるかもしれません。
断ったあとに罪悪感が出ることもある
実際に断れたとしても、
それで終わらないことがあります。
「困らせたかな」
「冷たかったかな」
「私だけ自分のことを優先した」
「悪いことをした」
と罪悪感が出る。
そして、
謝る。
埋め合わせる。
結局もう一度引き受ける。
こうして、
一度作った距離がまた元に戻ることがあります。
断ったあとに罪悪感が強く出る場合は、断ったあとに罪悪感が出るのはなぜ?「NOを言った=悪いことをした」になるときも近いテーマです。
関係を切ることが正解とは限らない
共依存について調べていると、
「離れた方がいい」
という情報に出会うことがあります。
実際に距離を取る必要がある関係もあります。
関係を終える選択をすることもあります。
一方で、
すべての関係を切れば解決する、
という話でもありません。
距離を取るのか。
関係を続けるのか。
何を引き受けるのか。
何を断るのか。
それは状況によって変わります。
そとがわメソッドで見るのは、
正しい距離の取り方ではなく、
なぜ今、その行動が必要になっているのか
です。
相手を気にしてもいい
相手を心配することもある。
助けたいと思うこともある。
話を聞きたい日もある。
一緒にいたいと思うこともある。
それを全部、
「共依存だからやめなきゃ」
にしなくても構いません。
見るのは、
その行動が、
自分で選んだものなのか。
それとも、
「これをしないと何か悪いことが起きる」
と感じて必要になったものなのか。
という違いです。
反応があることと、
その反応の通りに行動しなければならないことは、
同じではありません。
「離れた方がいい」と分かっている。
「背負わなくていい」と分かっている。
それでも、
相手が気になる。
断れない。
世話をしてしまう。
距離を取ると不安になる。
そんなとき、
「私は共依存だから」
という完成した説明だけで終わらせず、
その途中で何が起きているのかを分けて見てみる。
相手に何が起きた?
そこに何を足した?
何が起きると思った?
自分はどう反応した?
そのあと何をする必要が出た?
そこを見ると、
「離れられない私」だけではなく、
なぜ離れないことが必要になっているのかが見えてくるかもしれません。
無料講座では、「共依存から抜け出す正しい方法」ではなく、自分の中で出来事・意味・予測・反応・行動がどうつながっているのかを順番に見ていきます。
よくある質問
共依存なら、相手と離れた方がいいですか?
この記事では、関係を続ける・終えるの正解を決めません。
安全上の問題がある場合など、距離を取ることが重要な状況もあります。
それとは別に、「離れた方がいいと分かっているのに離れられない」とき、自分の中で何が起きているのかを見ることができます。
相手を助けること自体が悪いのですか?
悪くありません。
助けたいと思って助けることもあります。
見るのは、「助けたい」のか、「助けなければ何か悪いことが起きると感じている」のかという部分です。
共依存かどうか自分で判断できますか?
「共依存」という言葉は、関係の状態を理解するために使われることがあります。
この記事では、そのラベルが正しいかを診断することを目的にしていません。
ラベルを確定する前でも、実際に起きている行動や反応を分けて見ることはできます。
自立できれば共依存から抜け出せますか?
「自立できる自分」を新しい合格基準にする必要はありません。
相手が気になることがあっても、自分の反応や予測が見えていれば、その場で何をするかを選べる余地があります。
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まずは無料講座から
相手の機嫌。
助けなければならない感覚。
断ったときの不安。
距離を取ったときの怖さ。
そのあと必要になった行動。
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そとがわメソッド開発者。心理学・自己啓発・潜在意識などを学んでも自己否定が終わらなかった自身の経験から、「自分を変える前に、何が起きているのかを見る」そとがわメソッドを開発。著書『自分を否定しない練習』。
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