大人になった。
家も出た。
自分で生活している。
それでも親と話すと、
「機嫌悪い?」
「今の言い方まずかった?」
「これ言わない方がいいかな」
と、親の顔色を確認してしまうことがあります。
電話の声が少し低い。
返事が短い。
表情が曇った。
それだけで、自分の言動を振り返り始める。
「もう大人なのに、どうしてこんなに親の反応が気になるんだろう」
と思うかもしれません。
でも、見る場所は、
「親の顔色を気にする自分をどう直すか」だけではありません。
親の表情や声を見た瞬間、
自分の中で何が起きているのか。
そこを分けて見ていきます。
親の顔色を見ること自体が問題とは限らない
相手の表情を見る。
声の変化に気づく。
機嫌を感じ取る。
これは親に限らず起きることです。
問題になるのは、
親の表情が変わった瞬間に、
「何かまずいことをした」
「怒らせた」
「嫌われるかもしれない」
「言うことを変えた方がいい」
まで一気に進むときです。
ここでは、
親の顔色を見たことと、
そこから出した結論
を分けます。
「親の機嫌が悪そう」と「私が何かした」は同じではない
たとえば、
親の返事が短かった。
これは出来事です。
そこから、
「怒っている」
「私に怒っている」
「私の言い方が悪かった」
まで進むことがあります。
でも、
返事が短かったことと、
その理由が自分だったことは、
同じではありません。
疲れているかもしれない。
別のことを考えていたかもしれない。
体調が悪いかもしれない。
本当に不満があるのかもしれない。
分からないこともあります。
それでも、
最初に自分を原因候補にすることがあります。
親の反応が「ただの反応」ではなくなる
親が少し不機嫌そうだった。
そのとき、
単に、
「今日は機嫌が悪そうだな」
で終わる人もいます。
一方で、
「何か言われるかもしれない」
「否定されるかもしれない」
「関係が悪くなるかもしれない」
「面倒なことになるかもしれない」
と、その先まで予測する人もいます。
すると、
親の表情は、
ただの表情ではなくなります。
このあと何か起きるかもしれないサイン
になります。
だから、先に自分を調整する
何か起きるかもしれない。
そう予測したら、
先に対応したくなります。
言いたかったことをやめる。
話題を変える。
相手に合わせる。
謝る。
機嫌を取る。
自分の希望を後回しにする。
これは、
「意思が弱いから」
とは限りません。
その場では、
そうした方が安全だと感じている可能性があります。
「親なんだから気にしなければいい」では終わらない
大人になったんだから、
親の言うことなんて気にしなくていい。
そう言われても、
できないことがあります。
頭では、
「親と自分は別」
と分かっている。
でも、
実際に親の声が変わると、
身体が緊張したり、
急に言いたいことが分からなくなったりする。
ここで、
「まだ親離れできていない」
と自分を責めても、
反応が起きる理由は見えません。
昔の出来事が関係することもある。でも、それだけで決めない
親との関係では、
これまでのやり取りが長くあります。
昔、
怒られることが多かった。
否定されることが多かった。
親の機嫌によって家の空気が大きく変わった。
そうした経験が、
今の反応に関係していることはあります。
でも、
「昔こうだったから、今こうなった」
と一つの原因に決める必要はありません。
今の関係。
今の生活。
親の性格。
自分の立場。
これまでの経験。
いろいろな要素が重なっている可能性があります。
親だからこそ載る意味もある
同じ言葉を、
知人に言われたときは平気なのに、
親に言われると強く反応する。
そんなことがあります。
言葉そのものではなく、
「誰に言われたか」
によって意味が変わるからです。
親に否定されることが、
単なる意見の違いではなく、
「認めてもらえない」
「自分の選択が間違っている」
「関係が悪くなる」
などの意味になることがあります。
顔色を見ているだけではなく、その先を見ている
「親の顔色を気にしている」
というと、
表情そのものを見ているように聞こえます。
でも実際には、
その表情の先にあるものを見ていることがあります。
怒られる。
責められる。
失望される。
否定される。
話がこじれる。
関係が悪くなる。
だから、
顔色を確認する。
「気にしないようにする」と、確認が増えることもある
親の顔色を気にしない。
自分の意見を言う。
親は親、自分は自分。
そう決めても、
親の表情が変わると、
「やっぱり怒った?」
と確認したくなる。
すると今度は、
「また顔色を見てしまった」
と自分を責める。
最初の反応に、
二つ目の反応が増えます。
親の顔色が気になったことと、
そんな自分はダメだという評価
は別です。
「親は親、自分は自分」と分かっているのに、実際に親の反応を見ると同じところに戻ってしまう。
そんなとき、自分の中で何が起きているのかを分けて見るところから、無料講座で整理しています。
親の反応を変えることまで自分の仕事になっていないか
自分の言い方を変えれば、
親は怒らない。
もっと配慮すれば、
機嫌を悪くしない。
ちゃんと説明すれば、
分かってくれる。
そう考えて、
対応を増やすことがあります。
もちろん、
自分の言い方を工夫することはできます。
でも、
自分の対応と、
親がどう反応するかは同じではありません。
親の反応には、
親側の状態や考え方も関係します。
親を理解することと、全部引き受けることは別
「親も大変だったから」
「そういう性格だから」
「悪気はないから」
と理解できることがあります。
でも、
理解できることと、
自分が全部合わせることは別です。
親の事情が分かっても、
自分がどうするかは別に考えられます。
親の顔色が気になるときに見るポイント
親と話しているとき、
表情や声が変わった。
そのとき、
すぐに行動を変える前に、
一度こう見てみます。
「今、私は何が起きると思った?」
怒られる?
否定される?
がっかりされる?
関係が悪くなる?
責められる?
ここが見えると、
なぜ自分が黙ったり、
合わせたり、
機嫌を取ったりするのかが、
少し分かれて見えてきます。
「親の顔色を気にしない人」になることが目的ではない
親の顔色が気になる。
それ自体を消すことが目的ではありません。
親の表情が変わった。
不安になった。
何か言われる気がした。
言いたいことを引っ込めた。
これらが全部一つになっていると、
「私は親に弱い」
「自分の意見がない」
という結論になりやすくなります。
でも、
一つずつ分けると、
今どこで何が起きているかが見えてきます。
親の顔色が気になる自分を直す前に
大人なのに。
いつまでこんなことをしているんだろう。
そう思うかもしれません。
でも、
まず見るのは、
「どうしてまだ直っていないのか」
ではありません。
親の表情や声に、
どんな意味が載るのか。
その先に、
何が起きると予測しているのか。
その予測があるから、
どんな反応や行動が必要になるのか。
そこを分けて見ることができます。
そとがわメソッドでは、
反応を無理に消すのではなく、
今まで一つに見えていたものを分けて観察します。
親の顔色が気になったとしても、
そのあとに取れる行動まで、
必ず同じである必要はありません。
無料講座0時間目では、
分かっているのに同じ反応をしてしまうとき、
その間で何が起きているのかを整理しています。
よくある質問
大人になっても親の顔色が気になるのはおかしいですか?
年齢だけで反応が消えるとは限りません。
親の表情や声にどんな意味が載り、その先に何が起きると予測しているかによって、今も反応が起きることがあります。
親と距離を取った方がいいのでしょうか?
距離を取ることが必要な場合もあれば、そうでない場合もあります。
「距離を取るべき」と一律に決めるのではなく、自分が何に反応し、どんな対応が必要なのかを見た上で選ぶことができます。
親のせいでこうなったのでしょうか?
過去の親子関係が影響している可能性はありますが、一つの原因だけで現在の反応を説明できるとは限りません。
原因を決めることより、今どんな出来事にどんな意味が載り、どんな反応が起きているかを見る方が、現在の選択には使いやすいことがあります。
親の顔色を気にしないようにするには?
「気にしない」を直接目標にすると、気にしている自分をさらに監視することがあります。
まずは、親の顔色が変わった瞬間に「何が起きると思ったのか」を見てみます。
関連記事
親に限らず、相手の表情や機嫌が気になり、つい自分の言動を振り返ってしまうときはこちら。
相手の不機嫌を見た瞬間、「自分が何かしたのでは」と原因を自分に戻してしまうときはこちら。
もう少し、自分の中で起きていることを見てみたい方へ
大人になった。
自分で生活している。
それでも親と話すと、
「機嫌悪い?」
「今の言い方まずかった?」
「これ、言わない方がいいかな」
と、反応を確認してしまうことがあります。
そんなときは、
「もう大人なんだから気にしないようにしよう」とする前に、
親の顔色を見たことと、そこから何を意味づけたのかを分けて見る
こともできます。
表情が変わった。
声が低くなった。
そこから、
「怒らせた」
「失望された」
「関係が悪くなる」
と、その先まで一気に進んでいることもあります。
そとがわメソッドの無料講座では、
実際に起きた出来事。
そこについた意味や予測。
反応。
その反応をした自分への判断。
そして、
なぜ、親の反応が安全であることが自分にとって必要になっているのか
を順番に見ていきます。
親の顔色が気になったこと自体を、
「またできなかった」と責める必要もありません。
「親は親、自分は自分」と分かっているのに反応してしまうなら、
分かっていることと、実際の場面で起きていることの間を一度見てみませんか。

そとがわメソッド開発者。心理学・自己啓発・潜在意識などを学んでも自己否定が終わらなかった自身の経験から、「自分を変える前に、何が起きているのかを見る」そとがわメソッドを開発。著書『自分を否定しない練習』。
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