自分軸を作るトレーニングが苦しくなるのはなぜ?「正しい自分」になろうとする前に見ること

「もっと自分軸で生きたい」

そう思って、

自分の気持ちを書き出す。

人の目を気にしないようにする。

嫌なことを断る練習をする。

「私はどうしたい?」

と自分に問いかける。

そんなトレーニングを続けているのに、

なぜか、

あまり楽にならない。

むしろ、

「また人に合わせた」

「今日も自分軸でいられなかった」

「もっと自分を大切にしなきゃ」

と、

自分を確認する回数が増えている。

そんなことはないでしょうか。

自分軸を作ろうとしているのに、

そのトレーニング自体が苦しくなる。

そんなとき、

足りないのは、

もっと強い自分軸ではないかもしれません。

そとがわメソッドでは、

「自分軸になる練習」を増やす前に、

実際の場面で、なぜ自分の選択肢がなくなっているのか

を見ていきます。

目次

自分軸のトレーニングとは?

自分軸について調べると、

いろいろな方法が出てきます。

自分の気持ちを書き出す。

価値観を明確にする。

小さなことから自分で決める。

断る練習をする。

他人の評価を気にしない。

自分の本音を聞く。

こうした方法が役立つこともあります。

ただ、

トレーニングを続けるうちに、

今度は、

「ちゃんと自分軸でできているか」

を確認するようになることがあります。

すると、

トレーニングの目的が、

自分を見ることから、

「自分軸として正しく振る舞うこと」

へ変わっていきます。

「自分軸でできたか」を採点していない?

たとえば、

友人から誘われた。

今日は疲れていた。

でも、

断れずに行った。

帰宅してから、

「また人に合わせた」

「私はまだ他人軸だ」

と思った。

ここで、

すぐに、

「次は絶対に断ろう」

とトレーニングを始めることがあります。

でも、

その場で何が起きていたのでしょうか。

誘われた。

最初に、

「今日は休みたい」

と思った。

そのあと、

「断ったら嫌われるかもしれない」

と思った。

胸がざわついた。

「行く」と答えた。

ここまで見ると、

単に、

断る力が足りなかった

という話ではありません。

断ることが危険に見える流れがあります。

行動だけ変えても、怖さは残ることがある

「自分軸になるために断る」

と決めた。

次に誘われたとき、

勇気を出して断った。

でも、

そのあと、

相手の返信が気になる。

怒っていないか確認したくなる。

嫌われたかもしれないと思う。

何度もLINEを見る。

すると、

「断れたのに全然楽じゃない」

となります。

でも、

これは不思議ではありません。

断らないことで避けていたものが、

そのまま残っているからです。

断る練習をすることと、

なぜ断れない必要があったのかを見ること

は別です。

人の目を気にしない練習で、余計に人の目を見ることもある

自分軸トレーニングとして、

「人の目を気にしない」

を意識することもあります。

すると、

人と話したあと、

「今、人の目を気にした?」

「相手に合わせてなかった?」

「他人軸になってない?」

と、

自分を確認し始める。

つまり、

人の目を気にしないために、

人の目をどれだけ気にしているかを監視する

ということが起きます。

これでは、

見る対象が変わっただけで、

確認そのものは増えることがあります。

人の反応を先に確認してしまう状態については、他人軸とは?人の反応を見てから自分を決めてしまうとき、何が起きているのかでも扱っています。

「私はどうしたい?」と聞いても分からないことがある

自分軸のトレーニングでは、

「私はどうしたい?」

と自分に聞く方法もよく使われます。

でも、

本音が分からない人にとっては、

この問い自体が難しいことがあります。

「どうしたい?」

と聞いた瞬間、

「正しい答えは?」

「後悔しない方は?」

「迷惑をかけない方は?」

「失敗しない方は?」

と考え始める。

すると、

自分の感覚を確認しているつもりが、

また正解探しになります。

自分の本音が分からなくなる流れについては、自分の本音がわからないのはなぜ?「どうしたい?」と聞かれるほど分からなくなるときでも詳しく扱っています。

自分軸は「正しい答えを出す力」ではない

自分軸があれば、

迷わない。

後悔しない。

自信を持って決められる。

そう思うことがあります。

でも、

自分で選んでも、

迷うことはあります。

不安になることもあります。

「これでよかったかな」

と思うこともある。

たとえば、

転職することを自分で決めても、

怖い。

断ると決めても、

罪悪感が出る。

距離を取ると決めても、

寂しい。

反応が出ることと、

自分軸がないことは、

同じではありません。

自分軸トレーニングを「観察」に変えてみる

もしトレーニングをするなら、

「今日は自分軸でできたか?」

を採点するより、

実際に起きた流れを見てみます。

たとえば、

上司から仕事を頼まれた。

最初に、

「今日は難しい」

と思った。

そのあと、

「断ったら使えない人と思われる」

と考えた。

身体が緊張した。

「大丈夫です」

と答えた。

帰宅後、

疲れた。

ここまで見れば、

「また他人軸だった」

で終わりません。

何が起きた?

最初に何を感じた?

何が起きると予測した?

身体はどう反応した?

その結果、何をする必要が出た?

を分けて見られます。

「断る練習」より「断れなくなる瞬間を見る」

断れるようになることが目的だと、

断れた日が成功。

断れなかった日が失敗。

になります。

でも、

断れなくなった日には、

情報があります。

誰に頼まれた?

どんな言い方だった?

何が怖かった?

断ったら何が起きると思った?

その瞬間、

身体はどうなった?

そこを見る。

すると、

「断れない私を直すトレーニング」ではなく、

断れなくなる条件を知る観察

になります。

「人に合わせない練習」もしなくていいことがある

人に合わせること自体は、

悪いことではありません。

今日は相手に合わせよう。

今回は譲ろう。

この人の希望を優先しよう。

そう選ぶこともできます。

問題になるのは、

合わせる以外の選択肢が見えなくなっているときです。

たとえば、

「合わせないと嫌われる」

と感じている。

すると、

合わせることは、

単なる好意ではなく、

関係を守るために必要な行動になります。

だから、

「人に合わせない練習」をする前に、

なぜ合わせる必要が出ているのか

を見ることができます。

トレーニングが新しい自己否定を作るとき

昨日は断れた。

今日は断れなかった。

昨日は本音を言えた。

今日は言えなかった。

昨日は人の目を気にしなかった。

今日は気にした。

こうして毎日を採点すると、

自分軸トレーニングが、

新しい自己否定の材料になることがあります。

「まだできていない」

「また戻った」

「何年学んでも変われない」

でも、

その場で起きた反応には、

それぞれ条件があります。

いつでも同じ自分ではありません。

特定の人。

特定の関係。

特定の言葉。

特定の状況。

そこでだけ、

強い反応が出ることもあります。

自分軸を「作る」必要がない場合もある

自分軸というと、

今の自分には、

何か芯が足りないように感じることがあります。

だから、

強くする。

育てる。

確立する。

そんなイメージになります。

でも、

最初から何も感じていないとは限りません。

「嫌だ」

「休みたい」

「やりたい」

「今日は無理」

「少し怖い」

そうした感覚が、

すでにあることもあります。

そのあと、

相手の反応や、

正解や、

将来の予測が重なって、

見えにくくなっている。

その場合、

新しく自分軸を作るというより、

何が自分の感覚を見えにくくしているのか

を見る方が近いかもしれません。

自分軸そのものについては、自分軸とは?「自分の気持ちを優先する」だけでは分からない、自分で選ぶということで整理しています。

小さな場面から見る

「人生を自分軸で生きる」

となると、

大きすぎるかもしれません。

まずは、

今日あった一つの場面を見る。

誘われた。

頼まれた。

意見を聞かれた。

返信が遅かった。

相手が不機嫌だった。

そのとき、

最初に何を感じた?

そのあと何を考えた?

何が起きると思った?

何を避けたかった?

そして、

どんな行動になった?

それくらいで十分です。

自分軸のトレーニングをするなら、「変える」より「分ける」

自分軸になるために、

反応を変えようとすると、

できた・できないが生まれます。

でも、

起きたものを分けるだけなら、

成功も失敗もありません。

断れなかった。

それを見る。

人に合わせた。

それを見る。

怖くなった。

それを見る。

そのあと、

なぜそうする必要が出たのかを見る。

そこまで見えたあとで、

次に同じ場面が来たとき、

別の行動を選ぶこともできます。

選ばなくても構いません。

「自分軸でできた?」ではなく「何が起きた?」

自分軸トレーニングを続けて苦しくなっているなら、

問いを変えてみてもいいかもしれません。

「私は自分軸でできた?」

ではなく、

何が起きた?

「また他人軸だった?」

ではなく、

何を危険だと思った?

「もっと自分を大切にしなきゃ」

ではなく、

なぜ自分より相手を優先する必要が出た?

その方が、

今の自分を修正する課題ではなく、

実際に動いた仕組みを見やすくなります。


自分軸のトレーニングを続けても苦しいとき、

やり方が足りないとは限りません。

「自分軸であること」が、

新しい正解になっていることがあります。

断れたか。

本音を言えたか。

人の目を気にしなかったか。

自分を優先できたか。

そこを採点する前に、

その場で何が起きたのかを見る。

最初に何を感じた?

何を予測した?

何が怖くなった?

その結果、

なぜその行動が必要になった?

そこを分けて見る。

それ自体が、

自分で選ぶ余地を見つける入口になります。

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無料講座では、「自分軸になるためのトレーニング」を増やすのではなく、自分の中で出来事・意味・予測・反応・行動がどうつながっているのかを順番に見ていきます。

よくある質問

自分軸を作るにはトレーニングが必要ですか?

役立つ方法もあります。

ただ、トレーニングが「正しい自分軸を作る課題」になると、自分を採点する材料が増えることもあります。

まずは実際の場面で、自分の選択がどのように決まっているのかを見ることができます。

自分軸トレーニングでおすすめのワークはありますか?

この記事では、固定のワークを増やすより、一つの出来事を「出来事・最初の感覚・予測・反応・行動」に分けて見る方法を扱っています。

特別な場面を作らなくても、日常で起きた出来事をそのまま使えます。

人に合わせてしまったら他人軸ですか?

行動だけでは決まりません。

自分の状態も分かったうえで相手に合わせることを選ぶ場合もあります。

なぜ合わせる必要が出たのかを見ることができます。

トレーニングをしても何度も元に戻るのはなぜですか?

同じ行動に見えても、その場では何らかの条件や予測によって、その反応が必要になっています。

「戻った」とまとめる前に、今回どんな条件でその処理が走ったのかを見ることができます。

関連記事

まずは無料講座から

自分軸でできたかどうか。

人に合わせたかどうか。

本音を言えたかどうか。

そこを採点する前に、

その場で何が起きていたのかを分けて見てみる。

無料講座では、「もっと自分軸になるため」ではなく、自分の中で何が起き、なぜその行動が必要になるのかを見るための仕組みを0時間目から扱っています。

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この記事を書いた人

そとがわメソッド開発者。心理学・自己啓発・潜在意識などを学んでも自己否定が終わらなかった自身の経験から、「自分を変える前に、何が起きているのかを見る」そとがわメソッドを開発。著書『自分を否定しない練習』。
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