カウンセリングを受けても変わらないのはなぜ?

目次

カウンセリングを受けても変わらないのはなぜ?

自分の気持ちを話した。

過去の経験についても振り返った。

なぜ自分がこうなったのか、

前より分かるようになった。

「自分が悪かったわけではない」

と思えることも増えた。

以前より、

自分の感情を言葉にできるようになった。

カウンセリングを受ける前と比べれば、

自分への理解は確実に増えている。

それでも、

実際の場面になると、

また同じ反応が出る。

人に注意されると、

強く落ち込む。

相手の機嫌が悪いと、

不安になる。

本当は嫌なのに、

断れない。

失敗すると、

また自分を責める。

すると、

「こんなに話してきたのに、どうして変わらないんだろう」

と思うことがあります。

「まだ理解が足りないのかな」

「もっと過去を整理した方がいいのかな」

「カウンセリングが合っていなかったのかな」

そう考えることもあるかもしれません。

でも、

ここで一度分けて見たいことがあります。

自分について理解できることと、
実際の場面で起きる反応や選択が変わることは、同じではありません。

カウンセリングで「分かる」ことには大きな意味がある

カウンセリングでは、

自分の感情や考えを言葉にしたり、

これまでの経験を整理したり、

一人では気づかなかった見方に気づいたりすることがあります。

「本当はずっと怖かったんだ」

「私は怒っていたんだ」

「自分が全部悪かったわけではなかった」

「あの環境なら苦しくなるのも無理はなかった」

そうやって、

それまで意味不明だった自分の苦しさに、

説明がつくことがあります。

これは、

小さなことではありません。

自分を責めるしかなかった出来事を、

別の角度から見られるようになることもあります。

ただ、

理解できたことと、日常のその瞬間に別の反応を選べることは別です。

カウンセリングの場と、実際の場面では条件が違う

カウンセリングでは、

落ち着いた場所で、

起きたことを振り返ることができます。

時間もあります。

話を聞いてくれる人もいます。

「あのとき何が嫌だった?」

「本当はどうしたかった?」

と、

あとから整理できます。

でも、

実際の場面では違います。

上司から、

突然仕事を頼まれた。

相手の返事が急に冷たくなった。

人前で注意された。

家族が不機嫌になった。

その瞬間に、

反応が起きます。

怖い。

緊張する。

申し訳ない。

頭が真っ白になる。

そして、

いつもの行動をする。

だから、

落ち着いて振り返ったときに分かることと、その場で起きていることの間には差がある

場合があります。

「嫌なら断っていい」と理解していても、その場では別のことが起きる

たとえば、

カウンセリングの中で、

「私はずっと人に合わせすぎていた」

と気づいた。

「本当は断ってもよかった」

とも思えるようになった。

これは大きな変化です。

でも、

数日後。

職場で、

余裕がない日に仕事を頼まれる。

その瞬間、

「断ったら迷惑をかける」

「感じが悪いと思われる」

「評価が下がるかもしれない」

と感じる。

緊張する。

申し訳なくなる。

そして、

「大丈夫です」

と言う。

あとになって、

「断っていいって分かっていたのに」

と思う。

でも、

理解が消えたわけではありません。

その場では、

「断ると何が起きるか」という別のものも動いていた

ということです。

「なぜこうなったか」と「今どうなっているか」は別に見られる

たとえば、

人の顔色を気にする理由について、

過去を振り返ったとします。

子どもの頃、

家族の機嫌を気にしていた。

怒らせない方が安全だった。

だから、

今も人の顔色に敏感なのかもしれない。

この理解が、

本人にとって大切なこともあります。

でも、

今の職場で、

上司の表情が少し曇った瞬間に何が起きるのかは、

また別に見ることができます。

上司の表情が変わった。

「私に不満があるのかも」と受け取った。

「あとで注意されるかもしれない」

「評価が下がるかもしれない」

と感じた。

緊張した。

上司の様子を何度も確認した。

必要以上に仕事を頑張った。

ここで見るのは、

過去のどの出来事が原因だったかだけではありません。

今、

この場面で、

何が起きているのかです。

過去が分かったからといって、現在の反応が間違いになるわけではない

「この反応は昔の経験から来ている」

と分かると、

次に、

「でも今は昔とは違うのに」

と思うことがあります。

今の上司は親ではない。

今のパートナーは昔の相手ではない。

もう子どもではない。

頭では、

そう分かっている。

それでも、

反応する。

すると、

「まだ過去を引きずっている」

「ちゃんと消化できていない」

と、

また自分を責めることがあります。

でも、

今同じような反応が出たことだけで、

過去への理解が足りなかったとは限りません。

今回は今回の場面で、何かを危険だと受け取った。

そう見ることもできます。

カウンセリングで話せることと、本人に直接言えることも別

カウンセリングでは、

「本当は嫌だった」

と言える。

「腹が立った」

「断りたかった」

「傷ついた」

と話せる。

でも、

実際の相手には言えない。

すると、

「カウンセリングでは言えるのに、なんで現実では言えないんだろう」

と思うことがあります。

でも、

場面が違います。

カウンセラーに、

「本当は断りたかった」

と話すことと、

実際に頼んできた上司へ、

「今日はできません」

と言うことでは、

そのあとに起きると感じているものが違います。

上司なら、

評価。

仕事上の関係。

今後の扱われ方。

そうしたものが関係するかもしれません。

だから、

話せたことと、

日常で選べることを、

同じ基準で比べなくても構いません。

「原因は分かっているのに」が、新しい苦しさになることもある

カウンセリングで、

大きな気づきがあった。

過去とのつながりも分かった。

自分が悪かったわけではないとも思える。

それでも、

また同じ反応が出た。

すると、

「原因まで分かっているのに」

「なんでまだ反応するの?」

となることがあります。

ここで、

理解したことが、

新しい採点基準になる場合があります。

理解した。

↓

だから変わるはず。

↓

また反応した。

↓

ちゃんと理解できていなかった?

という流れです。

でも、

理解できたことと、

その反応が二度と起きなくなることは同じではありません。

反応が残っていることは、カウンセリングが無意味だった証拠ではない

ここは分けておきたいところです。

以前は、

注意されると、

「私はダメなんだ」

だけだった。

今は、

「注意されると、自分全体を否定されたように感じるんだ」

と分かる。

以前は、

相手の機嫌が悪いと、

反射的に全部自分のせいにしていた。

今は、

「自分のせいだと感じているけれど、本当にそうかは分からない」

と見える。

これは、

同じではありません。

反応そのものが出るかどうかだけを基準にすると、

こうした違いが見えなくなります。

「もっと深い過去」に答えを探し続けなくてもいい

同じ反応が残っていると、

「もっと深い原因があるのかもしれない」

と思うことがあります。

まだ話していない出来事がある?

もっと幼い頃?

本当の傷は別のもの?

過去を扱うことが役立つ場合もあります。

でも、

毎回の反応について、

必ず過去のどこかに一つの答えを見つける必要はありません。

現在の場面には、

現在の条件があります。

誰との間で起きたのか。

どんな立場だったのか。

現実に何が起きたのか。

何が起きると思ったのか。

今の環境はどうなのか。

そこを見ることもできます。

現在の相手に、本当に警戒した方がいい場合もある

たとえば、

上司を見ると緊張する。

過去に、

威圧的な親がいた。

すると、

「これは過去の影響なんだ」

と考えることがあります。

でも、

今の上司も実際に、

怒鳴る。

人前で責める。

機嫌によって態度を変える。

不利益を与える。

そんな人なら、

現在の相手にも警戒する理由があります。

すべてを、

「昔の経験に反応しているだけ」

にすると、

現実の問題を見落とすことがあります。

過去の影響がある。

今の相手にも問題がある。

その両方がある。

ということもあります。

「自動反応だから仕方ない」で終わる必要もない

反応が自動的に出ることがある。

だから、

何もできない。

という話でもありません。

怖くなった。

緊張した。

不安になった。

その反応は出た。

でも、

そのあと、

何をするかには、

別の選択肢が見えることがあります。

すぐ謝うのか。

確認するのか。

少し待つのか。

必要なことだけ直すのか。

誰かに相談するのか。

距離を取るのか。

反応をゼロにしなくても、

そのあとに選べるものが増える場合があります。

カウンセリングで得た理解を、「今」に持ってくる

カウンセリングで、

「私は嫌われることを強く怖がる」

と分かった。

それを、

自分についての説明で終わらせず、

実際の場面で使うこともできます。

今日、

上司の返事が短かった。

その瞬間、

「嫌われたかもしれない」

と思った。

ああ、

今ここで、

相手の短い返事が、

「嫌われた」に繋がったんだ。

そして、

「関係が悪くなる」

まで予測して、

不安になった。

こうやって、

理解したことを、現在の出来事の中で確認する

ことができます。

過去の説明を増やすのではなく、

今起きている反応を見るために使います。

「変わったか」を、日常の一場面で見る

カウンセリングを受けても変わらない。

そう感じると、

人生全体で、

変われたかどうかを判断したくなります。

でも、

一つの場面で見ることもできます。

以前なら、

注意されたあと一日中、

「私はダメだ」

と思っていた。

今回は、

「注意された部分と、自分全体を一緒にしてるな」

と途中で気づいた。

以前なら、

その場ですぐ「大丈夫です」と引き受けていた。

今回は、

「確認して返事します」と言えた。

以前なら、

相手の機嫌が戻るまで、

ずっと自分を責めていた。

今回は、

自分に関係があるかだけ確認した。

反応が出ても、

そのあとの流れまで同じとは限りません。

今日見るなら、「原因」ではなく「この場面で何が起きた?」

次に、

「原因は分かっているのに、また反応した」

と思ったとき。

さらに過去を探る前に、

一つの場面だけ見てみてください。

「今回は、何が起きた?」

相手は、

実際に何を言った?

何をした?

自分は、

それを何だと受け取った?

そのあと、

何が起きると思った?

どんな反応が出た?

何をした?

そして、

反応した自分をどう評価した?

「なぜ私はこうなったのか」という理解から、

「今回はどう反応が成立したのか」

へ視点を移します。

カウンセリングを受けても変わらないなら、「理解不足」だけに戻らなくていい

カウンセリングで、

自分について話してきた。

感情も言葉にした。

過去も整理した。

以前より、

自分を理解できるようになった。

それでも、

日常では同じところで反応する。

そんなとき、

「まだちゃんと理解できていない」

と、

さらに自分を問題にしなくても構いません。

カウンセリングで得たものを残したまま、

今度は、

実際の場面を見る。

その瞬間、

何が起きたのか。

何を意味することになったのか。

何が起きると思ったのか。

現実には、

どんな条件があるのか。

その中で、

なぜ今の反応や行動になったのか。

そこが見えると、

「分かっているのに変われない」の中にあったものが、

もう少し具体的になります。

そとがわメソッドでは、

過去への理解や、

カウンセリングで得た気づきを否定するのではなく、

今の出来事の中で、自分の反応がどう成立しているのかを見る

という視点を加えていきます。

無料講座0時間目「分かっているのに、やめられない理由」では、

理解としては分かっているのに、

実際の場面では同じ反応へ戻ってしまうとき、

何を見るとその仕組みが分かりやすくなるのかを解説しています。

→ 無料講座0時間目

カウンセリングで得た理解をやり直すためではなく、それを日常の具体的な出来事の中で見られるようになるための入口としてご覧ください。


よくある質問

カウンセリングを続けても意味がないということですか?

そういう意味ではありません。

話すこと、

感情を言葉にすること、

過去を整理することが役立つ場合があります。

この記事で分けているのは、

理解できることと、

日常の場面で起きる反応や選択が変わることは、

必ずしも同時ではないという点です。

カウンセリングで原因まで分かったのに、反応するのはなぜですか?

原因について理解できても、

現在の場面では、

その相手や状況について別の意味や予測が動くことがあります。

また、

現実に警戒が必要な状況もあります。

「まだ原因を理解できていないから」とだけ考えなくても構いません。

過去をもっと掘れば変わる可能性はありますか?

過去を振り返ることで、

新しく理解できることはあります。

ただ、

苦しい反応が出るたびに、

必ずさらに古い原因を探さなければならないとは限りません。

現在の具体的な場面を見ることもできます。

カウンセリングと、そとがわメソッドは何が違うのですか?

カウンセリングにもさまざまな方法があるため、

一括りに比較することはできません。

そとがわメソッドでは、

実際の一つの出来事について、

起きたことと、

そこに自分の中で載った意味や予測、

その後の反応や行動を分けて見ることを基本にしています。

どちらが優れているという話ではなく、

見る場所や使い方が異なる場合があります。


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もう少し、自分の中で起きていることを見てみたい方へ

過去のことを理解した。
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それでも日常の具体的な場面では、
また同じ反応へ戻ってしまう。

そんなときは、

さらに原因を探す前に、

今、この出来事の中で何が起きているのか

を見てみることもできます。

そとがわメソッドの無料講座では、

出来事。
そこについた意味や予測。
反応。
その反応に対してさらに起きること。

を順番に分けながら見ていきます。

カウンセリングで得た理解を否定する必要はありません。

今まで学んできたものを、一枚の地図で見てみませんか。

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この記事を書いた人

そとがわメソッド開発者。心理学・自己啓発・潜在意識などを学んでも自己否定が終わらなかった自身の経験から、「自分を変える前に、何が起きているのかを見る」そとがわメソッドを開発。著書『自分を否定しない練習』。
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