そとがわから見るとはどういうこと?「自分を分析する」と「仕組みを見る」の違い

「どうして私は、こんなふうに反応するんだろう」

そう思って、自分について考えてきた。

性格。

過去の経験。

思い込み。

自己肯定感。

他人軸。

愛着。

潜在意識。

自分について知れば知るほど、

「だから私はこうなんだ」

と説明できることは増えていきます。

でも。

説明できるようになったのに、

現実で何か起きると、また同じ反応をすることがあります。

相手の表情が変わると不安になる。

頼まれると断れない。

注意されると何度も思い返す。

失敗すると自分を責める。

そして、

「まだ自分のことを理解できていないのかな」

「もっと深く分析しないといけないのかな」

と、さらに自分を調べ始める。

そとがわメソッドでいう

「そとがわから見る」

は、

自分についてもっと詳しく分析することとは少し違います。

見るのは、

「私はどんな人間なのか」ではなく、今この場面で何が起きているのか。

です。


目次

自分を分析すると「私はなぜこうなのか」を考えやすい

たとえば、

職場で相手の返事がいつもより短かった。

なんとなく不安になった。

そのとき、

「どうして私はこんなに人の機嫌を気にするんだろう」

と考えたとします。

そこから、

「昔から人の顔色を見てきたから?」

「自己肯定感が低いから?」

「他人軸だから?」

「嫌われるのが怖いから?」

と、自分を分析していく。

その見方が間違っているわけではありません。

自分について理解することで、

楽になることもあります。

ただ、

分析するときは、

「この反応をしている私は、どういう人間なのか」

へ進みやすくなることがあります。

人の機嫌を気にした。

↓

私は他人軸だ。

↓

私は人に振り回されやすい。

↓

私はもっと自分軸を持たないといけない。

こうして、

一つの反応から、

「私はこういう人間」

という自己評価までつながることがあります。


そとがわから見ると「何が起きた?」から始める

同じ場面を、

そとがわから見てみます。

相手の返事が短かった。

まずは、ここです。

「相手の返事が、いつもより短かった」

これは、その場で確認できる出来事です。

そこから、

「怒っている?」

「私が何かした?」

「さっきの言い方が悪かった?」

というものが出てきた。

ここでは、

出来事そのものとは別に、

自分の中で何かがついています。

そとがわメソッドでは、

こうした出来事についたものを、

「いろづけ」

として分けて見ます。

そして、

そのいろづけによって、

「怒られるかもしれない」

「嫌われるかもしれない」

「関係が悪くなるかもしれない」

という予測が起きる。

不安になる。

身体が緊張する。

相手の表情を見る。

いつもより丁寧に話す。

何か悪いことをしたか考える。

さらにその自分を見て、

「また人の顔色を気にしている」

「私はやっぱり他人軸だ」

と、自分を評価する。

一つの場面の中でも、

いくつものことが起きています。


「私は他人軸だ」と「今、顔色を確認する反応が起きている」は違う

たとえば、

相手の顔色を確認したとします。

反応の中から見ると、

「私は人の顔色を気にする人間だ」

となりやすい。

でも、そとがわから見ると、

「今、この場面では相手の顔色を確認する反応が起きている」

と見ることができます。

似ているようで、少し違います。

「私は人の顔色を気にする人間だ」

では、

反応と自分が一つになっています。

一方、

「顔色を確認する反応が起きている」

なら、

自分に起きていることとして見ることができます。

不安も同じです。

「私は不安な人間だ」

ではなく、

「今、不安という反応が起きている」

と見る。

不安は自分に起きています。

だから、

「自分ではない」

と切り離すわけではありません。

ただ、

自分の全部と、その瞬間に起きている反応を同じものにしない。

ここが大きな違いです。


そとがわから見ることは「客観的に考えること」とも少し違う

「そとがわから見る」

というと、

「冷静になって客観的に考えること?」

と思うかもしれません。

それだけではありません。

たとえば、

相手が不機嫌そうだった。

そこで、

「たぶん私のせいじゃない」

「気にしないようにしよう」

と考え直す。

これは考え方を変える方法として使えることがあります。

でも、

そとがわメソッドで見たいのは、

正しい考えに修正することだけではありません。

「私のせいかもしれない」

と思ったなら、

それが出たこと自体を見る。

なぜそう思った?

その先に何が起きることになっていた?

だから、何をしようとした?

さらに、

その反応をした自分をどう評価した?

そこまで含めて見ます。

正しい考えへ直す前に、

今ある仕組みを、そのまま観察する。

という違いがあります。


「なぜ私はこうなの?」から「なぜこの反応が必要?」へ

自分を分析していると、

「なぜ私はこんな性格なんだろう」

「何が原因なんだろう」

「どこを直せばいいんだろう」

という問いになりやすくなります。

そとがわメソッドでは、

ここでも問いを少し変えます。

「なぜ、この反応が必要になっているんだろう?」

たとえば、

頼まれると断れない。

そこで、

「私は断れない性格だ」

と見るだけではなく、

断らないことで、

何を避けているのか。

何を守っているのか。

断ったら、

何が起きることになっているのか。

を見る。

もしかすると、

「嫌われる」

かもしれない。

「相手を困らせる」

かもしれない。

「悪い人になる」

かもしれない。

「関係が悪くなる」

かもしれない。

どれかに決める必要はありません。

大切なのは、

その人の中では、なぜ断らない方が自然になっているのか

を見ることです。


自分をもっと直す前に、仕組みを見てみたい方へ

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出来事。

いろづけ。

一次反応。

二次反応。

そして、

「なぜそれが必要なのか」

を順番に分けて見ていきます。

自分を分析して、

「もっといい自分」に直すためではありません。

自分の中で実際に何が起きているのかを見られるようになるための入口です。

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「原因を見つけること」と「仕組みを見ること」も同じではない

自分について考えていると、

原因を見つけたくなることがあります。

「親との関係が原因?」

「この出来事が原因?」

「この思い込みが原因?」

原因が分かれば、

問題を解決できそうに感じるからです。

もちろん、

過去の経験が今の反応に関係していることもあります。

でも、

そとがわから見るときは、

急いで

「これが原因です」

と決める必要はありません。

見るのは、

今、その反応がどう成立しているのか。

です。

何が起きた。

何がついた。

何を予測した。

何が反応した。

何をした。

そのあと自分をどう見た。

この流れを見る。

過去を否定するわけでも、

原因を探してはいけないわけでもありません。

ただ、

原因を一つに決めなくても、今起きている仕組みは観察できます。


観察点が変わると、同じ反応でも見え方が変わる

そとがわメソッドでは、

「どこから何を見ているか」

という位置を、

観察点と呼びます。

たとえば、

「私はダメだ」

という思考の中にいるとき。

そこから周りを見ると、

注意されたことも、

失敗したことも、

相手の表情も、

「やっぱり私はダメだ」

という材料に見えやすくなります。

でも、

「今、『私はダメだ』という思考が出ている」

と見られたとき。

同じ思考が、

観察する対象になります。

思考を消したわけではありません。

無理にポジティブへ変えたわけでもありません。

ただ、

どこから見ているかが変わっています。


そとがわから見ることは、反応しなくなることではない

そとがわから見られるようになれば、

不安にならない。

腹が立たない。

怖くならない。

人の顔色も気にならない。

という話ではありません。

不安は起きることがあります。

怒りも起きます。

怖さもあります。

昔と同じ反応が出ることもあります。

大切なのは、

反応が起きたかどうかだけではありません。

反応が起きた瞬間に、

全部その反応の中へ入ってしまうのか。

それとも、

「今こういうことが起きている」

と見られるのか。

そこが変わると、

反応があったとしても、

そのあとに選べるものが変わることがあります。


「見る」は、何もしないことではない

そとがわから見るというと、

「じゃあ観察するだけで、何もしないんですか?」

と思うかもしれません。

そういうことでもありません。

相手に確認する。

断る。

謝る。

話し合う。

距離を取る。

何もしない。

必要なら環境を変える。

実際の行動はいろいろ選べます。

ただ、

自動的に反応したまま行動するのではなく、

その中で何が起きているのかを見た上で、

「私はどうしたい?」

を選べるところへ戻っていく。

それが、

そとがわメソッドで目指しているところです。


自分を分析することが悪いわけではありません

自分を理解すること。

心理学を学ぶこと。

過去を振り返ること。

自分の傾向を知ること。

どれも必要になることがあります。

そとがわメソッドは、

それらをやめるためのものではありません。

ただ、

何年も自分を分析して、

自分のことはかなり分かっている。

それでも、

現実では同じところへ戻る。

そしてまた、

「自分のどこを直せばいい?」

となっているなら。

一度、

自分についての説明を増やすことから離れて、今起きている仕組みそのものを見てみる。

それが、

「そとがわから見る」

ということです。


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この記事を書いた人

そとがわメソッド開発者。心理学・自己啓発・潜在意識などを学んでも自己否定が終わらなかった自身の経験から、「自分を変える前に、何が起きているのかを見る」そとがわメソッドを開発。著書『自分を否定しない練習』。
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