1時間目|なぜ、考えたくないのに考えてしまうのか

頭の中で何度も確認してしまう理由

もう考えたくない。

気にしないようにしたい。

忘れたい。

切り替えたい。

そう思っているのに、頭の中で何度も同じことを考えてしまう。

そんな経験はありませんか?

この時間では、考えすぎを「性格」や「弱さ」として見るのではなく、自分の中で何が起きているのかを見ていきます。


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考えたくないのに、また考えてしまう

たとえば、

相手の言葉を何度も思い出してしまう。

「あの言い方、変だったかな」と考えてしまう。

返信が来ない理由をずっと考えてしまう。

「嫌われたのかもしれない」と思ってしまう。

終わったことなのに、頭の中で何度も再生してしまう。

本当は、もう考えたくない。

でも、気づいたらまた考えている。

そして考えれば考えるほど、余計に不安になってしまうことがあります。


「考えすぎる自分」を、さらに責めてしまう

考えすぎているとき、私たちはつい、

「私って気にしすぎだよね」

「考えすぎる性格なんだ」

「もっと切り替えなきゃ」

「こんなことで悩むなんて面倒くさい」

「早く忘れなきゃ」

「気にしないようにしなきゃ」

と思います。

でも、そう思えば思うほど、

「また考えている」

「まだ気にしている」

「また切り替えられていない」

と、「考えている自分」を何度も確認することになります。

考えすぎて苦しいところに、

「考えすぎている自分はダメだ」

という苦しさまで重なってしまうんですね。


考えすぎは、ただの弱さではない

では、なぜ何度も考えてしまうのでしょうか。

頭の中で何度も考えているとき、人はただ苦しみたいわけではありません。

本当は、安心したいのかもしれません。

何が起きたのか確認したい。

間違っていなかったか確かめたい。

相手の気持ちを知りたい。

失敗を防ぎたい。

次に同じことが起きないようにしたい。

そんなふうに、頭の中で何度も「確認」していることがあります。


頭の中で、安心できる答えを探している

「あの言葉はどういう意味だったんだろう」

「あの表情は怒っていたのかな」

「返信が遅いのは、何か理由があるのかな」

「私、変なことを言ったかな」

「次はどうすればいいんだろう」

これは、ただ悩みたいから起きているわけではありません。

不安なままにしたくない。

分からないままにしたくない。

安心できる答えを見つけたい。

だから、頭の中で何度も確認しようとしていることがあります。


でも、考えるほど安心できなくなることがある

ここで難しいのは、

考えれば必ず安心できるわけではないことです。

考えれば考えるほど、別の可能性が出てくることがあります。

「もしかして嫌われた?」

「もしかして怒っている?」

「もしかして失敗した?」

「もしかしてまた同じことになる?」

確認したくて考えているのに、考えるほど不安な材料が増えていく。

安心したくて考えているのに、考えるほど安心できなくなる。

そんな流れが起きることがあります。


考えが始まる前に、反応が起きていることがある

考えが止まらないとき、

いきなり頭の中で考え始めたように感じるかもしれません。

でも実際には、その前に小さな反応が起きていることがあります。

胸がざわっとする。

身体が少し固くなる。

落ち着かない感じがする。

呼吸が浅くなる。

何か引っかかる感じがする。

そのあとで、

「どうしよう」

「何が悪かったんだろう」

「嫌われたかもしれない」

「確認しなきゃ」

「ちゃんと考えなきゃ」

という言葉が出てくる。

つまり、

「考え」が最初とは限らないんです。


「考え」だけを止めようとすると苦しくなる

だから、頭の中の考えだけを止めようとすると、かえって苦しくなることがあります。

「考えちゃダメ」

「気にしちゃダメ」

「忘れなきゃ」

「切り替えなきゃ」

「ポジティブに考えなきゃ」

そう思うほど、

今度は「考えているかどうか」を見張ることになります。

「また考えている」

「まだ気にしている」

「全然切り替えられていない」

考えすぎを止めようとしているのに、

考えすぎているかどうかを何度も確認する。

そんなことも起こります。


まず見るのは、「考えの内容」ではなく「起きていること」

考えすぎているときは、考えの内容に入り込みやすくなります。

「あの人はどう思っているんだろう」

「私は何を間違えたんだろう」

「これからどうなるんだろう」

「どうすれば正解なんだろう」

もちろん、本当に考える必要があることもあります。

でも、同じことを何度も考えて苦しくなっているなら、

考えの中身を解決しようとする前に、

「今、頭の中で確認する反応が出ているんだな」

と見てみます。

何を考えているかだけではなく、

「今、確認しようとしている」

ということ自体に気づく。

ここが大切です。


「今、安心したくて確認しているんだな」

考えすぎていることに気づいたら、

「今、安心したくて確認しているんだな」

「今、不安だから何度も考えているんだな」

「今、分からないことをはっきりさせたいんだな」

「今、失敗しないように頭の中で準備しているんだな」

と見てみます。

これは、

「考えすぎてもいいから、ずっと考え続けよう」

という意味ではありません。

考えすぎを肯定することでもありません。

「私はまた考えすぎている。ダメだ」

と責める代わりに、

「今、確認する反応が出ているんだな」

と見る。

それだけでも、考えの中に入り込んでいる状態から少し距離ができます。


気づくと、少しだけ間ができる

考え続けていることに気づけると、ほんの少し間ができます。

その間に、小さな選択肢が生まれます。

「今は答えを出さなくてもいいかもしれない」

「一度、身体をゆるめてみよう」

「少し時間を置いてから考えよう」

「今は確認するより、休む方を選んでみよう」

「今は頭の中だけで決めつけないでおこう」

大きく変えようとする必要はありません。

まず、

「今、考え続けている」

と気づく。

そこから、少しずつ選べる行動が増えていきます。


考えすぎを責めなくていい

考えたくないのに考えてしまうのは、

弱いからとは限りません。

安心したいから。

確認したいから。

失敗を防ぎたいから。

分からないままにしたくないから。

そんな反応として、考えが続いていることがあります。

だからまずは、

「今、頭の中で確認する反応が出ているんだな」

と見ていきます。


1時間目のまとめ

この時間で、まず分かればいいのは3つです。

  • 考えすぎは、弱さや性格だけで起きているとは限らない
  • 考えすぎているとき、頭の中では安心するための「確認」が起きていることがある
  • 考えを止めようとする前に、「今、確認する反応が出ている」と気づく

完璧に理解する必要はありません。

まずは、考えが止まらなくなったときに、

「何をこんなに考えているんだろう?」

だけではなく、

「私は今、何を確認しようとしているんだろう?」

という見方があることを覚えておいてください。


次の時間では

次は、

2時間目|なぜ、不安になりたくないのに不安になるのか

を見ていきます。

考えは、頭の中だけで始まっているように見えます。

でも、その前に身体が先に反応していることがあります。

次の時間では、不安を「弱さ」ではなく、身体が先に安全を確認している反応として見ていきます。

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